asagitti's blog

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エドガワQ2015 11/28@江戸川区総合文化センター

この歌を二十年後に聴けば、夢が解る。もうすぐさ。

               「魔法を信じ続けるかい?」

 

中村一義「金字塔」再現ライブ。

 

涙が出た、鳥肌が立った、心底震えた

どれも本当なんだけれども、

言葉を連ねるほどぼやけるような。

 

冒頭に、舞台袖から中村一義が、あのモッズコートを着て、白いヘッドフォンをして、アディダスのバッグを肩にかけて・・・つまり97年の出で立ちで現れ、会場がどよめいたのはご愛敬。

 

「始まりとは」のギターが鳴り始めた途端、気持ちは一気に20年前に持って行かれてしまった。(「あ、間違った(本人)」というミスはあったけど)

あとでまっちいも言っていたが、ものすごく張り詰めた緊張感。

手を振ったりとラフに楽しんでいる人もいたけれど、わたしの周りは、同じように身じろぎもしない(できない)人が多かった。

 

だって今、目の前で鳴っているのは「金字塔」。

 

本人が何かのインタビューで、「(金字塔の楽曲は)演奏するために作っていない」と言っていた通り、複雑なメロディ、キーの高さ、複雑なコード、ちりばめられている声や音、音、音。そして音と音の濃い空間。

これがバンドアレンジで「再現」できるのかなあという疑問はあった。

 

しかしそれが、空気感そのままに、丁寧にアレンジされていた。

テンポも、重さも、そのままに。

さすがに歌は、コーラスのあずままどかさんの助けによるところも大きかったんだけど、バンドの音と、あずまさんの歌うメロディに

中村一義本人の声が重なると、

「ああ、これだ、これだ。」と。蓋がされていた記憶を切り裂くようだ。

体に染み込むくらい聴き込んでいたアルバムが、目の前で演奏されている驚きと喜び、そしてやっぱり驚き、に目眩がするような気持ちだった。

 

サポートメンバーの演奏にも注目するつもりが、

そんなふうに、信じられないくらいの気持ちで、気がつけば目を閉じてしまうような気持ちで、あっという間に終わってしまった時間だった。

 

ライブは2部構成。

第2部では、一転スタンディングで、いつものグレゴリオ、君ノ声、ジュビリー、スカイラインまで。状況の裂いた部屋にいた中村一義から、「いま」の中村一義まで、一気に、一緒に、旅をする。

今ここにこうしていることの、驚きと喜びに、改めて気づく。

 

最後に中村一義が言った。

「あの頃はライブしないなんて言ってね、待たせちゃったね」と前置きしたあとで、

 

「宣言します。『金字塔』は今日、完成しました。」と。

 

その言葉を聞いたときは、「ああ、すごいライブを見てしまったな」と思っていたんだけど、あとからあとから「いや、見たんじゃない、居たんだ、一緒に」とじわじわ実感する。

 

20年経って、「金字塔」が目の前で鳴った。

20年必要だった。

 

長い時間だったけれど、それなりにいろいろなことがあったけれど、

同じときを過ごしていたことに、感謝する。

まだ、歩いていけそうだ。


中村一義 - 永遠なるもの - YouTube

 

金字塔

金字塔