asagitti's blog

うつを,くらしを,音楽を,ファッションを,ゆるり,ゆるりと。あと猫。

アベフトシ。

命日でもなく、なんのメモリアルな年でもなく、でもずっと頭から離れないからアベのことを書く。

 

先日つんくがテレビで言ってた。「90年代後半、音楽業界はどんよりとしていて、バンドブームも終わって、時代も閉塞感があって」と。

 

アレ、ずいぶん私の記憶と違うな、と私の音楽史(笑)を紐解いてみたら、そこにはどーんとミッシェルガンエレファント がいた。

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

あれから、ずっとミッシェルを聴いている。

 

年がバレるけどもその頃私は大学生。お金はとにかくなかったけど

バイトしてはライブに行って、モッズスーツとマーチンに憧れた。

幸いにも(?)東京発の情報が仙台に届くのはタイムラグがあり、ほんの少しの間だけど小さなハコでミッシェルのライブを聴けた。すぐに前で聴いてたらモッシュで死にそうになるようになり、どんどんキャパも大きくなったけど。

(そうして仙台メッセだかワッセだかの、振動で照明落ちそうライブ中止事件も起こる)

 

私のミッシェルとの出会いは「ハイタイム」。のめり込んだのがやっぱりの「チキンゾンビーズ」。熱狂の「ギヤ・ブルーズ」。

私のミッシェルガンエレファントは、アベフトシのギターそのものだった。

ガリガリのカッティングとチョーキングとリフ。唯一無二のリズムギター。あのステージでの睨みと佇まい。仁王立ち、そして吠える。

だから、ミッシェルの音楽性が変わって行った、ロデオタンデムビートくらいに離れて行ったよくあるクチ。

今、落ち着いて聴いてみたら、それだけではないのにね。

 

でもミッシェルの解散は衝撃で(あるかもとは思っていたけど)「エレクトリックサーカス」が悲しくて。

 

そしてアベ逝去の報には言葉を失った。

 

今もネットにはアベの情報がある。「伝説のギタリストまとめ」「アベフトシ名言」

伝聞の伝聞のそれまた伝聞みたいなもんばかりで。

 

伝説なわけがあってたまるか。

確かに実在したギタリストじゃい。忘れられないバンドマンじゃい。

だが、後を継ぐ音を鳴らせる人は私はまだ知らない。

 

ミッシェルの終わり方も、その後の彼の身の振り方も、そして死に方も、いくらでも美化できそうなもんだけど、いちファンとしては、泥酔してコケて頭打ったとか、そういう間抜けなものであって欲しい。

 

ロッキングオンジャパンの、The Birthdayのインタビューでも(山崎洋一郎が、絶対故意に)アベの死についてチバ に投げかけたのに対して、(「アベくんだってもういないわけだし。いなくなるなんて思ってもみなかったのに」だったか)

チバが「うん……………あのバカ(笑)」と言っているように。(チバは何を思ったんだろうね)

 

もともと寡黙な上、音楽誌のインタビューでたまに喋っても嘘かホントかわかんないようなもんが多かったし、

実際のところは、残っているDVDや音源の彼のギターと対峙するしか術がない。

幕張のDVD(ファイナルのライブ)は辛くて今も買えない。

 

私の人生そのものはところどころ断絶しているんだけど、

好きな音楽を並べてみたらそれはそれは幸せなもので、雑食だけれどもリアルにたくさん聴けたのは自慢でしかない。みんなそういうもんかな。

 

懐古趣味に浸ってるんじゃなくて、真面目に思うんだ、今の時代、今だったら、アベさえ生きてたらもっかいミッシェル聴けたんじゃないかって。

 

頑固職人のようにバンドマンであることにこだわり、自分のギターはミッシェルだからこそいいんでしょう、ほかのバンドではダメでしょうと言い切り、事実そうであり(コオロギなんて最たるもの)

でもプレイスタイルは変えられずにギターを鳴らす居場所を探し続けたアベ。

もう少し時間があったら、もう少し自由にギター弾けたんじゃないのって。

 

死んじゃダメだって。

 

アベ追悼の企画はあれからもいくつもあったけど、一番愛を感じるのがこれ。

アベフトシ THEE MICHELLE GUN ELEPHANT (初版限定ポスター付き) (Guitar Magazine Special Feature Series)

アベフトシ THEE MICHELLE GUN ELEPHANT (初版限定ポスター付き) (Guitar Magazine Special Feature Series)

 

 ギター専門誌だからか、アベが真摯に答えている。

チバもアベの愛機持ってインタビューに応じているが、私はシナロケの鮎川さんのインタビューがぐっときた。チバがしょげてるくだり。

オタクとしてはね、機材やアベ自身の手がギターをグリップしているのをまじまじとみられることもありがたし。

 

奇しくもアベが死んだ年に私はうつ病を発症、いまに至る。(直接の因果関係はない念のため)

 

今、アベのギターはどんな音を鳴らし、どんなリズムを刻むんだろうね。

そんなことを思えるのも私が生きているからだ。